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音によるカッティング

06 | 音によるカッティング

編集作業では、映像によるカットつなぎだけでなく、音声によるつなぎも重要です。
音によるカッティングの事例を見てみましょう。

対談のカッティング

例えば二人の対談を、それぞれの人物を2台のカメラで撮影した素材があるとしましょう。
この場合のカット編集は、どのタイミングで2台のカメラの素材を切り替えるか、という問題になります。

基本は、常に話し手側を映像で見せることです。話し手がかわる度に2つのカメラ素材を切り替えていくわけです。しかし、二人の言葉の間の時間が短い場合、カット変えと同時に次の人が話し始めることになり、非常にせわしなく感じるはずです。また、間が十分ある場合でも、カッティングが機械的で退屈な映像になってしまいます。

そこで実際には、片方の人物の発言の最後で早めに次の人物へカット変えする技法も比較的良く使われます。
これによって、映像の流れを切ることなく、視聴者に次の話し手を受け入れてもらうことができます。また、話している姿だけ見せるのではなく、質問を聞いている際の反応を見せることによって、その人の心理状態や思いを表現できる効果もあります。

同期カット・非同期カット

対談の事例をより一般的にすると、同期カット・非同期カット、という考え方になります。

例えば、「話している人の顔の映像と、その人の声の音声」の組み合わせのように、映像と音声が素直にリンクしているカットが、同期カットです。

一方、「何かを聞いている人の映像と、別の人の声の音声」の組み合わせのように、映像と音声が直接はリンクしていないカットが、非同期カットです。

右の対談の例では、あえて聞き手側の表情を見せることによって、その瞬間、聞き手が「主役」になり、視聴者は自然に聞き手側の心理を考えるようになるわけです。これが非同期カットによる演出効果です。

音のずり上げ、ずり下げ

音に関する編集には、シーン間のつなぎに変化を与えたり、余韻を残したりする効果もあります。この代表的なものが、「音のずり上げ、ずり下げ」です。
シーンが変わる場面は通常は映像と音を同時に切り替えます(同期)。これを、映像より先に音を切り変えるのが音のずり上げ、映像より音が後に切り替わるのが音のずり下げです。

どちらの場合も、映像と音の非同期部分(ずり上げの場合は前側の映像の最後、ずり下げの場合は後ろ側の映像の最初の部分)が、2つのカットを一続きのシーンとして密接につなげる役割を果たします。

例えば、ある商品の映像の後に、商品のユーザーがその商品の感想を述べるインタビューをつなげるような場合です。インタビューの音声を「ずり上げ」て、商品の映像にかぶせるカットをつなぐことによって、インタビューを受けている人がその商品の愛用者であることを印象づけることができます。

テロップ・デザイン

テロップというと映像の「おまけ」のように考えがちですが、実は編集マンのセンスが如実に現れる大切な要素です。本来はテロップなしで意味を伝えられる映像が良い映像かもしれませんが、何かを客観的・具体的に、誰もが共通の理解をするように伝えたい場合は、テロップなしでは成り立ちません。

テロップ作成の要素としては、次のようなものがあります。

要素注意点など
フォント 対象物や映像のムードとマッチしたフォント・デザインを選ぶ。
サイズ 想定している視聴環境で十分読める大きさであること。
文字数 同上。できるだけ少ないことが望ましい。
位置 安全フレーム内に入れる(インターネット配信用はこの限りではない)。
色彩 表示されている背景と明確に区別できること。視認性が悪い場合は、ザブトンや縁取りを使う。
映像のムードとマッチした、統一感のある色彩にする。


縁取りを使った例
デザイン 単純な文字だけでなく、デザインを施す場合もある。
映像のテーマやムードと、マッチしていることが重要。
表示時間・
タイミング
複数カットにまたがって表示しない。できればカットの先頭・終端から一秒以上あけ、表示時間は最低でも5秒以上(テロップの長さにもよる)。

フォントやサイズ、色彩、デザインなどは映像全体にわたって統一することも重要です。これらがテロップごとに異なると、映像の統一感が失われ、落ち着きのない映像になってしまうからです。(ただし、人物の違いや重要度など、演出上の目的でフォント・サイズ・色彩を意図的に変える場合はあります。)
また最近は、アニメーションを使ったテロップも頻繁に使われるようになり、デザインへの要求もどんどん高度化しています。テロップはもはや映像素材の一部と考えたほうがよいでしょう。